マヌカ・ハニー
Manuka Honey
発行日 2008.3.8 改訂
[ もう少し専門的・科学的・化学的編]
|
マヌカ・ハニー(税込) 左:250g \2,310. 右:500g \3,360.
◆ご注文はこちら◆
|
『マヌカ・ハニーの秘密を探る』目次
-
■マヌカ・ハニーの秘密を探る
[1] | マヌカ・ハニーとは? |
| ニュージーランドのみに育成する潅木「マヌカ」の花の蜜をミツバチが集め、ミツバチによってつくりだされている蜂蜜。
「美味しさ」と「胃腸によい」との2点から、今日では世界中から注目を浴びている完全自然の食品。最近は、日本でも大変なブームになっている。
特に、採取された原料蜂蜜から、瓶詰めまで、完全に無添加、全く人手を借りずに生産する『自動プロセス』を誇るコンビタ・ニュージーランド社のマヌカ・ハニーは、同じニュージーランド産の他社製品とは、一線を画すものとして特徴づけられている(ビデオ「コンビタ製品と私たち」参照)。
ここでは、ニュージーランドのマヌカ・ハニーを20年来研究を続けて今日に至っている同国ワイカト大学の生化学者、P・モーラン博士の研究成果からマヌカ・ハニーの秘密を探ってみた。 |
[2] | マヌカ・ハニー一の「美味しさ」以外の効用 |
| 自然の味わいのマヌカ・ハニーは、従来日本で親しまれてきたいわゆる「ハチミツ」とは、違った味をもち、風味豊かなこの味は、一度味わった人を掴んで離さない魅力的な独特な味を持っている。
その「美味しさ」の他に、実はたくさんの効用が見いだされてもので、そのうちの主なものを、次にご紹介する。 |
■『胃がん』と『ピロリ菌』
- 最近、日本の医学界のある機関が、日本人の胃ガン患者の胃を調査したところ『胃ガン患者の96%がピロリ菌保菌者である』と報告されている。このことは、ピロリ菌保持者が胃ガンに進行する可能性の極めて高いことを示唆している。そして、ピロリ菌保持者は、それを決して放置すべきではないとされている。
最近の胃腸に関するシンポジウムなどでよく討議されていること。 数年前はピロリ菌を除菌
可能であった医薬「抗生物質」が、最近では効かなくなる傾向が顕著になっている。効く抗生
物質が開発されると、また菌が抵抗性を増していく(抗性菌)。
この両者のいたちごっこが続く中で、服用する人間の方が、抗生物質による副作用で健康に
重大な問題を起こしかねないことが指摘されている。
このような状況を考えると、マヌカ・ハニーを日常から継続して摂取していくことで、よい
健康状態を保てるばかりでなく、ピロリ菌を死滅させることも出来、味覚に美味しい代替療法
が日常生活のなかで自然に行えることになる。
|
Active 10+ Manuka Honey 500 g \5,670.
◆ご注文はこちら◆
|
[2.1]バクテリアに対しての効果は?
- マヌカ・ハニーは、 次に挙げる人間の宿敵とするバクテリアを強力に殺菌する効力をもっている。
「ヘリコバクタ・ピロリ菌」
「黄色ブドウ球菌」
「緑膿菌」
「MRSA」(抗生物質メチシリンに耐性をもった黄色ブドウ球菌のこと)
などをはじめ、殆どのバクテリアに強力な抗菌殺菌活性をもつことが解明されている。
そのほか、身体の免疫性を高め、活性酸素を分解する抗酸化性を持つなど、身体の健康状態を高める効果は非常に大きい。
右の写真の製品「アクティブ10+ マヌカ・ハニー」は後述するUMF値が特に高く、これらのバクテリアの除菌には最適と考えられる。
[2.2]どんな症状に効くの?
- 世界各所の病院での臨床例で、具体的な効果が認められた症状の主なものは、次のとおりである。
● | 胃腸疾患、潰瘍、内臓の腫瘍 |
● | 外傷や糖尿病による腫瘍、切り傷、火傷、にきび |
● | アトピ、湿疹(ゴム手袋によるアレルギー湿疹なども)、皮膚疾患すべて |
● | 虫さされ(かゆみも抑える) |
● | 皮膚再生促進
(マヌカ・ハニーは患部を感染からまもり、患部の血流を増して浮腫を恢復させ、線維芽細胞の再生を促進し、表皮形成を早める。瘢痕を残さない) |
● | 放射線治療による痛み防止や火傷軽減 |
● | 眼瞼炎、眼のごみ除去 |
● | 歯垢除去・歯周病・口臭(口腔内のバクテリアは通常アミノ酸を分解するので悪臭を発生するが、マヌカ・ハニーがあると、バクテリアは、ハニーのグルコースを分解するので、悪臭が出ない) |
これらの症状への効果は、世界の各地での臨床例として医学会などに報告されている。オーストラリアでは、マヌカ・ハニーは、医薬品として認められている。
|
UMF値10以上を証明する マヌカ・ハニーのマーク |
[3]マヌカ・ハニーの抗菌活性
- マヌカ・ハニーのもつ抗菌活性は、次の2点によって生ずるものである。
(1) | 蜂蜜+(酵素+酸素)=過酸化水素を発生(これが抗菌殺菌活性を示す)。 |
(2) | UMFと名付けた強い抗菌活性を示す物質を含有(これが強い抗菌殺菌活性を示す)。 |
このうち、(1)の過酸化水素による抗菌活性は、正しい条件で調製した蜂蜜にも期待できる性質であるが、(2)のUMFによる作用は、マヌカ・ハニーのみがもつ、極めて特徴的、強力な作用である。
我々の体にはタンパク質の一つであるカタラーゼ(酵素)が血清中などに多くに存在している。 通常、ハニーは人体中の酵素と酸素との作用で抗菌殺菌効果のある過酸化水素を生成して除菌作用を行おうとするが、そこにカタラーゼが存在すると、過酸化水素がカタラーゼによって分解され、体内での過酸化水素による抗菌殺菌効果がなくなってしまう。
ところがマヌカ・ハニーだけは、他のハニーと違って、カタラーゼの存在下でも、極めて著しい抗菌殺菌活性を示すことが、いろいろな実験の結果、明確になった。しかも、後述の実験結果が示すように、ヘリコバクタ・ピロリ菌を殺せるのは、マヌカ・ハニーだけであることも確認されている。
「なぜ、そうなるのか? 」
ワイカト大学、P.モーラン博士等の研究は、この点の解明に向けれられた。そして
『マヌカ・ハニーはヘリコバクタ・ピロリ菌も殺菌できる』 |
という一大特徴が明らかにされた。
[3.2]マヌカ・ハニーのUMF値判定方法の概要
- まず、濃度の異なるフェノール標準水溶液試料を数種用意し、その各水溶液中で黄色ブドウ球菌の培養試験を行い、黄色ブドウ球菌の残存量を定量する。その殺菌力の強さと、フェノールの濃度から検量線を作成し、フェノール濃度に対応した係数をUMF値とする。
次に、フェノールの代わりにマヌカ・ハニーの一定量を加えた試料中で、黄色ブドウ球菌培養試験を行い、黄色ブドウ球菌の残存量から検量線上のフェノール濃度を求め、その濃度を試料のUMF値としてで表わす。
ニュージーランドでは、UMF値の大きさにより、マヌカ・ハニーを次表のように分類している。そして、UMF4以下のものに「マヌカ・ハニー」と表示することは禁じられている。
ミツバチ製品、ニュージーランドの最大手コンビタ・ニュージーランド社の製品は用途に応じて次のように商品区分けされている。
UMF値 | "コンビタ"商品の名称 |
5 〜 10 | アクティヴ マヌカ・ハニー (Active Manuka Honey) |
10 以上 | アクティヴ UMF10+ マヌカ・ハニー (Active UMF10+ Manuka Honey)
アクティヴ UMF15+ マヌカ・ハニー (Active UMF15+ Manuka Honey) |
モーラン博士によると、これまでに知られているUMFの最高値は22であったとのこと。
しかし、食用や健康維持のための摂取に適するものは、UMF18が限界とされている。
ニュージー一ランドで採取されるマヌカ・ハニーすべてのUMF値は、同国ワイカト大学の教授P・モーラン博士の研究室により、指導認可を受けた施設だけが、管理及び試験を行っている。
[3.3]各種蜂蜜の抗菌活性(バクテリア培養試験)
- 次に、各種ハニーの抗菌活性の大きさを比較した結果を表1で説明する。使用したハニーのサンプルは、いずれも、ニュージーランドに育成する単一の樹木の花から採取された蜂蜜。活性テストは、各種バクテリアを使用して培養試験を行い、添加した蜂蜜が、バクテリアの育成をどの程度阻止するかを調べるもの。テスト結果を表1に示す。表中の数値が高いほど抗菌活性が大きいことを示す。右端の欄の数値は、マヌカ・ハニーの抗菌効果を基準にした場合の相対値である。
[表1]各種ハニーの抗菌性テスト(過酸化水素活性)
ハニー種類 | 抗菌効果 | 効果の相対値 |
Barberry | 0.242 | 0.373 |
PennyRoyal | 0.395 | 0.611 |
OilseedRape | 0.455 | 0.702 |
Kanuka | 0.456 | 0.704 |
RewaRewa | 0.478 | 0.739 |
Manuka | 0.647 | 1.000 |
|
(数字が大きいものほどバクテリアの殺菌能力が大きい) |
表1のテスト結果から次のことがわかる。
(A) | マヌ力・ハニー以外にも抗菌性をもつハニーが多数存在することがわかる。 |
| しかし、前述のように、我々の体内にはカタラーゼというタンパク質(酵素)が存在し、ハニーから生じた過酸化水素はカタラーゼの作用で分解され、抗菌活性がかなり減少、または消滅する。 |
(B) | ところが、上記の蜂蜜のうち、マヌカ・ハニーだけは、カタラーゼの存在下でも、強い抗菌活性(UMF活性)を示すことが判明している。
| | マヌカの木は、ニュージーランドだけに生育する潅木。同じ科目の植物で、やはり、ニュージーランドに特有な潅木KanukaやRewaRewaから同じミツバチがつくるハニ一は、この過酸化水素以外の抗菌活性(UMF)を示さない。 |
|
-
★(A)(B)の解説
ハニーのもつ抗菌殺菌作用は、カタラーゼ(酵素)が存在すると、ハニー中の過酸化水素が分解されて、ハニーは、その抗菌殺菌作用を失う。
この性質を利用して、各種ハニーにカタラーゼを混入してバクテリア培養試験を行うと、殆どのハニーは殺菌抗菌作用を示さないが、一つだけ、抗菌殺菌作用を顕著に示すハニーがあった。それがマヌカ・ハニー。
マヌカ・ハニーだけに顕著な、過酸化水素以外の成分による抗菌殺菌作用は、非常に強力で、ヘリコバクタ・ピロリ菌、MRSA(抗生物質メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、黄色ブドウ球菌、緑膿菌など、多くの大敵バクテリアに顕著な殺菌抗菌効果を示す。
★バクテリア培養試験
(医学、生化学の分野で一般的に行われる検体の効果をテストする一般的な手法)
一定濃度のバクテリアを加えた試料を一定面積(下図の白い円内)の試験容器に入れる。
この円内にそれぞれ異なった種類のハニーを一定量入れて混合する。そのうち、最低一つの
容器にはハニーを入れない試料を用意する。容器全体を37℃の恒温槽に入れ一昼夜培養する。
培養試験終了後、バクテリアが全部生きている場合は、円内(下図)が黒くなり、バクテリアが全て死滅している状態では、円内は無色透明になる。バクテリアが少し存在する場合は、バクテリアの生きている部分だけが、黒くなり、ほかのところは透明になる。この透明な面積を測定して、抗菌活性度をとする。透明な面積が大きい程、効果が大きい。
[3.4]マヌ力・ハニーのヘリコバクタ・ピロリへの効果
- 「ヘリコバクタ・ピロリ」は、日本では「ピロリ菌」と略称されている。この菌の炎症が永く続くと、細胞組織のDNAを損ない、がんにつながる可能性が高いという。
表1は、各種蜂蜜の過酸化水素による殺菌効果をテストしたものといえるが、次に、マヌカ・ハニーの過酸化水素以外の成分、すなわち、UMFによる抗菌活性を調べるために、次のようなテストを行った。
■ピロリ菌活性のハニー種類への依存性の実験
試験試料中にカタラーゼの一定量をあらかじめ混入し、各ハニーのもつ過酸化水素を分解して、その過酸化水素抗菌作用を無くした状態でのバクテリア培養実験である。
(1) 実験方法
マヌカ・ハニーにはUMF値12のものを使用し、表1に示すように、マヌカ・ハニーに次いで抗菌効果の高かったレワレワと、一般の蜂蜜を比較サンプルとして用いた。各試料ハニーの濃度は40%水溶液とし、バイ菌にはピロリ菌を用いて培養実験を行った。その結果を表2に示す。
[表2] 各種ハニーによるピロリ菌培養実験
ハニー濃度40%水溶液、48時間培養
Exp.No. | マヌ力・ハニー (UMF12) | レワレワ | ー般蜂蜜 |
1 | 死滅 | 生存 | 生存 |
2 | 死滅 | 生存 | 生存 |
3 | 死滅 | 生存 | 生存 |
4 | 死滅 | 生存 | 生存 |
5 | 死滅 | 生存 | 生存 |
-
(2) 実験結果
この結果は、過酸化水素活性をマヌ力・ハニーよりも多く持っているレワレワでも、ピロリ菌を死滅出来ないが、マヌ力・ハニーでは、ピロリ菌を死滅することができることを示している。
■ピロリ菌抗菌活性のマヌカ・ハニー濃度依存性の実験
表2の試験は、UMFマヌカ・ハニーの40%溶液(かなり高濃度)で行っているので、ピロリ菌抗菌活性がどのくらいのマヌカ・ハニー濃度まで保たれるかを調べるため、次のような実験を行った。
UMF値12のマヌカ・ハニーを使用して、10%、5%、2.5%、0%の4種類の濃度の水溶液を作成して、表1、2と同様の条件でピロリ菌の培養実験を行った。その結果を表3に示す。
[表3] 抗菌(ピロリ菌)活性のマヌカ・ハニー濃度依存性
| マヌカ・ハニー濃度 |
Exp.No. | 10% | 5% | 2.5% | 0% |
1 | 死滅 | 死滅 | わずか生存 | 生存 |
2 | 死滅 | 死滅 | わずか生存 | 生存 |
3 | 死滅 | 死滅 | わずか生存 | 生存 |
5 | 死滅 | 死滅 | わずか生存 | 生存 |
6 | 死滅 | 死滅 | 少し生存 | 生存 |
7 | 死滅 | 死滅 | 殆ど死滅 | 生存 |
この結果から、2.5%以上の濃度で、マヌ力・ハニーのピロリ菌活性が認められ、5%では、完全にピロリ菌を死滅できることを示している。
以上の実験や、臨床例からおわかりのように、マヌ力・ハニーは、他のハニーにない特徴的な抗菌殺菌作用があり、我々の健康を増進するうえに、非常に有益な「働き」をもっていることが明確になった。
◆商品のご注文はこちらで承ります◆
★さらに詳しい情報については、ご遠慮なく(有)エム・エス・イー研究所までお尋ね下さい。
「入門編」に戻る
「もう少し専門的 .... 」のトップに戻る
Copyright(C) 2004 MSE Institute, Inc. All rights reserved.
掲載の記事、写真、イラストなどの無断複写・転載、流用を等を禁じます
|